- 最近採用にショート動画が良いとよく聞く
- 競合他社でもショート動画というのを活用し始めたらしい
- 実際ショート動画ってどんな風に作ってどう使えるの?
2020年前後から流行りだした、縦型の短尺動画であるショート動画。2022年あたりから活発に採用にも活用され始めています。
ただ、特に自分で動画作成をしたことが無いという人は、導入の手順や作り方のコツについてイメージつかない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、採用特化のSNS運用代行事業で、中小企業の採用支援を行っている僕が、採用ショート動画について徹底解説していきます。
採用ショート動画とはなんなのか?という基礎的な部分から、作成方法のコツまでしっかりと解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
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玉垣 侑也
楽天グループ株式会社を退職後、採用特化のSNS運用代行会社である株式会社kanaLを設立。中小企業の採用SNSの支援を行っている。
採用向けショート動画とは?
採用ショート動画とは、採用で活用する30~60秒ほどの短尺縦型動画です。実際の実例は以下の通り。
会社のPRをショート動画を用いて行うことで、短時間に企業の魅力を伝えることが出来ます。
ここでは以下の3点について詳しく解説していきます。
- 採用向けショート動画と普通の長尺動画の違い
- 採用活動にショート動画を使うと得られる効果
- いま採用ショート動画が注目されている理由
①採用向けショート動画と普通の長尺動画の違い
採用向けショート動画と普通の長尺動画の違いについては、完成尺と動画サイズの2つがあります。
- ショート動画:30~60秒ほど/縦型動画(9:16)
- 長尺動画:10分以上/横型動画(16:9)
完成尺と動画サイズの違いはもちろんありますが、目的・構成・視聴態度などにも違いがあるので以下にまとめました。
目的 | 視聴場所 | 視聴態度 | 構成 | 拡散性 | 制作コスト | |
---|---|---|---|---|---|---|
ショート動画 | 興味付け・拡散 | SNS | 軽い気持ちで見る | テンポの良さ重視 | 非常に高い | 低い(1本3万~) |
長尺動画 | 詳細理解 | 会社HP | しっかりと見る | ストーリー性重視 | 低い | 高い(1本50万~) |
採用のショート動画は、従来の長尺動画と比べて気軽に見れる分、視聴者の態度としても気楽に見る事の方が多いです。
②採用活動にショート動画を使うと得られる効果
採用活動にショート動画を取り入れる目的は、大きく分けて3つあります。
- 母集団形成:拡散力の高いSNSに投稿して採用認知度向上
- 歩留まり改善:応募後に閲覧してもらうことで志望度向上
- 定着率改善:入社前に見られる情報が多いことでギャップを改善
最も多くの活用目的はTikTokやInstagramに投稿することで、認知拡大を狙い母集団形成を図る使い方です。
ただ、それ以外にもHPに載せたり、選考が進んできたタイミングで見てもらうなど歩留まり改善の効果も期待できます。
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③いま採用ショート動画が注目されている理由
いま採用ショート動画が注目されている理由としては、若い世代に縦型の動画視聴文化が根付いてきたためです。
実際に株式会社エビリーの調査では、ショート動画の投稿割合がここ数年で急激に伸びていることがわかります。

長尺動画を見るのが面倒くさいという若者も増えており、採用活動にも長尺動画ではなく、短尺動画で接点を増やそうという企業が増えています。
実際の採用ショート動画のSNS投稿事例を紹介
実際採用のショート動画では、どういった投稿をすればいいの?という点が1番気になりますよね。
そこで今回は採用のショート動画でよく見られる投稿事例を紹介します。
今回紹介するのは以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- 使い勝手のいいインタビュー動画
- 60秒程度でテンポよく会社の紹介
- TikTok投稿用エンタメ動画
関連記事:【ネタ切れ解消】採用SNSアカウントの投稿内容の企画例を15個紹介
①使い勝手のいいインタビュー動画
アカウントURL:【公式】Leverages -レバレジーズ-
最も使い勝手が良い投稿は、社員インタビュー動画でしょう。
株式会社NoCompanyによる調査では、37.3%の人が企業にオンライン上で発信してほしいコンテンツは「社内の人間関係・職場の雰囲気」でした。
どんな人がいるのかを出来るだけたくさん知りたい。という思いがあります。
そのため短く大量にサクサク見れる、ショート動画はインタビュー動画に最適です。
②60秒程度でテンポよく会社の紹介
アカウントURL:株式会社ダイキチ
短い秒数で会社の魅力をフルに伝える企画もオススメです。結局どんな会社なの?を60秒で説明しましょう。
特に応募前段階で、いろいろな企業を検討している場合、短い動画でサクッと魅力を伝えられるのは強みになります。
インスタグラムでプロフィールの固定投稿としても使いやすいです。
固定投稿とは、過去に投稿したフィード・リール動画をプロフィールの最上部に固定する機能。
参考:インスタで投稿・リールをプロフィール上部に固定(ピン留め)する方法
関連記事:インスタ採用アカウントとは?成功事例やデメリットについても解説
③TikTok投稿用エンタメ動画
アカウントURL:医療法人徳洲会 古河総合病院
認知度を広めるためのエンタメ企画としても、ショート動画は活用できます。
特にTikTokは認知を獲得するために、非常に効果的なSNSです。
TikTokはエンタメ系の企画が、拡散されやすいので採用SNSでもエンタメ企画が多いです。
ショート動画で広い拡散を狙うのであれば、あるある企画もオススメ。
関連記事:TikTok採用とは?成功事例やメリットデメリットを徹底解説
採用ショート動画のメリット6選
次に採用ショート動画ならではのメリットについて解説していきます。
いま求人媒体を使っていて、採用ショート動画も活用しようか迷っている。という人は、ぜひご覧ください。
先にすべて紹介してしまうと以下の6つです。それぞれ詳しく解説していきます。
- 文章では伝わりづらい情報を伝えることが出来る
- 複数のSNSに使いまわせるので費用対効果が高い
- 採用サイトへのショート動画掲載も可能
- 拡散性が高いのでSNS投稿で会社の認知拡大に繋がる
- 会社の入社前判断材料として使われるので内定承諾率が上がる
- 長尺動画よりも作成コストが低いため取り組みやすい
①文章では伝わりづらい情報を伝えることが出来る
ショート動画は、企業の雰囲気を伝えるための最も手っ取り早い手段。
動画は文字と比較して、5,000倍もの情報を伝えることができると言われています。
(参考:情報量は文字の5,000倍!? 動画の圧倒的な伝達力)
人生の重大な選択になる就職活動は、どうしても慎重に動く傾向があり、情報量の多い動画を利用していると有利になりやすいというメリットがあります。
②複数のSNSに使いまわせるので費用対効果が高い
2つ目のメリットは、複数のSNSに使いまわすことが出来るので、費用対効果が高いということです。
今はショート動画戦国時代と言われており、複数のSNSがショート動画を投稿できる仕組みを持っています。
TikTok/Instagramはもちろん、X(旧:twitter)、YouTube、公式LINEまでショート動画投稿が出来ます。
各SNSに投稿することで幅広い層に届けることが出来ます。
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③採用サイトへのショート動画掲載も可能

(引用:株式会社テプコシステムズ採用HP)
3つ目は採用サイトへのショート動画掲載も可能であるということです。
今までは、画像と文字でインタビュー動画等を載せている企業が多くありました。
採用難易度が上がってきている現在、限られた情報の中で会社のイメージを伝えて少しでも興味を持って応募してもらう状態にすることが重要です。
応募前段階で、長尺動画を見るほどではないという求職者の方も気軽に見やすいのがショート動画になります。
④拡散性が高いのでSNS投稿で会社の認知拡大に繋がる
ショート動画は動画の時間が短いため、ユーザーは気軽に視聴できます。
視聴のハードルが低い分、再生回数を伸ばしやすいというメリットがあります。
特にTikTokは拡散性の高いSNSであることが知られていて、採用の認知度を向上させるために非常に有効な手段です。
関連記事:TikTok採用とは?成功事例やメリットデメリットを徹底解説
⑤会社の入社前判断材料として使われるので歩留まり改善に繋がる
特に今の20代は、就職・転職活動を進めるうえでほとんどが会社のSNSを検索します。
だからこそショート動画をSNSに投稿しておくことで、入社前の判断材料として使われるので魅力が伝われば歩留まり改善に繋がります。
実際株式会社リソースクリエイションの調査では、20代の求職者の7割以上がInstagramで社名検索をするという結果も出ています。
若者は全員がSNSユーザーと言っても過言ではないので、採用活動でSNS検索の対策をするのは必須になってきています。
関連記事:インスタ採用アカウントとは?成功事例やデメリットについても解説
⑥長尺動画よりも作成コストが低いため取り組みやすい
ショート動画は短尺の動画ということもあり、長尺動画と比較し作成コストはかなり抑えられます。
企画から撮影、編集まで依頼すると長尺動画では1本50万円~なのに対して、ショート動画は1本3万円~依頼することが出来ます。
外注でするにしても、かなり費用を抑えて出来るので中小企業でも取り組みやすいですね。
採用ショート動画制作の流れを解説
次に採用ショート動画制作の流れを解説していきます。
基本的には、企画→台本作成→動画撮影→動画編集の流れです。
ただ、それぞれに注意するべきポイントがいくつかあるので、解説していきます。
- STEP1:目的に合わせて企画を考える
- STEP2:台本作成をする
- STEP3:動画を撮影する
- STEP4:動画編集を行う
関連記事:採用SNS運用の始め方を6STEPで解説~戦略立案から実行まで~
STEP1:目的に合わせて企画を考える
まずは企画段階。目的に合わせて企画を考えることが重要です。
「誰に」「何を」「どのように」伝えたいのかを決める作業。
例えば、会社の名前を知らない人にSNSで知ってもらうのか、他媒体で知って興味を持った人にショート動画でより深く知ってもらうのか。
拡散性高いエンタメよりの企画をするのか、会社のことがより分かるインタビュー企画をするのか。
目的によって企画は変わってきます。「誰に」「何を」「どのように」伝えたいのかを重要視しましょう。
関連記事:【ネタ切れ解消】採用SNSアカウントの投稿内容の企画例を15個紹介
STEP2:台本作成をする
次に台本を作成する作業です。注意事項は台本を完璧に作ってはいけないという点。
演技のプロではない社員さんが出演することになるので、台本を固めすぎると不自然になることの方が多いです。
例えば、ある程度の内容や進み方だけ事前に決めておくのが重要。
弊社では完全にアドリブで撮影することはありませんが、完璧に台本を読んでもらうこともありません。
あくまで社員さんの自然体を伝えながらも、自社のPRをできるのが理想です。
STEP3:動画を撮影する
次に動画撮影の工程です。基本的にはスマホ撮影でOKです。
動画の構成にもよりますが、ショート動画1本の撮影時間は「20分程度」を確保すると余裕を持つことが出来ます。
もし予算に余裕があれば、ピンマイクを購入するのがオススメ。
ピンマイクを購入する場合は、1万円~2万円の価格帯がオススメです。安すぎると音質が悪くなる恐れがあります。
例)Hollyland Lark M2
STEP4:動画編集を行う
最後に動画編集を行います。ショート動画の場合は、編集にこだわりすぎないことも大切。
会社PVのような動画を作るのではなく、あくまで社員の自然な雰囲気を見せることを意識しましょう。
動画編集ソフトは以下のソフトがオススメです。
CapCut:初心者向けの動画編集ソフト。操作が簡単なので初めての動画編集でも楽。
Premiere Pro:プロ仕様の動画編集ソフト。操作は難しいが質の高い動画が作れる。
ただ、間を詰めるカットや、冒頭のインパクトなど、ショート動画ならではの編集テクニックもあります。
まずは外注で何度か作成してみて、自社で出来そうなら自社で編集をするという流れの方がオススメです。
素人でも採用ショート動画編集が出来るオススメアプリ
「どうしても自社で編集しないといけない」という事情もあると思います。
そこでオススメのショート動画編集アプリを3つ紹介します。
先にすべて上げてしまうと以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- CapCut(PCでも使いやすいオススメアプリ)
- Edits(Instagram公式の動画編集アプリ)
- Premiere Pro(本格的にこだわるならこれ)
①CapCut(PCでも使いやすいオススメアプリ)
まず1つ目はCapCutです。TikTokを運営しているバイトダンス社がリリースしている編集アプリ。
テロップ入れやアニメーション追加がやりやすく、初めて使う編集アプリとしてオススメ。
無料でも一応使えますが最後にCapCutの透かし(ウォーターマーク)が入ってしまうため有料版は必須です。
月額1,080円のサブスクにはなりますが、必要経費として使えるのであれば最もオススメのアプリです。
PC版URL:Capcut公式HP
②Edits(Instagram公式の動画編集アプリ)
次に紹介するのがEditsです。こちらは2025年3月にInstagramを運営するMeta社からリリースされた、動画編集アプリです。
完全無料で使えて透かし(ウォーターマーク)なしなので、予算が全く取れないという場合はEditsの利用を検討してみてもいいでしょう。
ただ、リリースされてあまり日が経っていないこともあり、かなり使いづらく低品質な動画が出来やすいです。
2025年6月現在PC版もリリースされていないので、基本的にCapcutの利用をオススメしております。
③Premiere Pro(本格的にこだわるならこれ)
3つ目はPremiere Proです。弊社でも利用しているプロ仕様の動画編集ソフト。
音質を高めたり、クオリティの高い動画編集をすることが出来ます。
ただ、もちろん操作性はかなり難しく、学習時間に150時間前後かかると思っておいてください。
長期にわたって採用SNS運用を行うのであれば、Premiere Proも検討に入ってくると思います。
ただ、月額3,280 円にもなるので、少し高めの料金にもなります。
公式HPURL:Adobe Premiere Pro
採用ショート動画のよくある失敗事例
かなり頑張って企画・撮影・編集したけど、全く成果が出ない。そんなアカウントも多々あります。
採用に繋がらないショート動画には、共通点がいくつかあります。
そこで今回は採用ショート動画のよくある失敗事例を紹介していきます。
先にすべて紹介すると以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- バズ狙いで会社のPRになっていない場合
- 「誰に」「何を」伝えたい動画なのかわからない
- 編集ノウハウがなくクオリティの低い動画になっている
①バズ狙いで会社のPRになっていない
まず最も多いのが、バズ狙いで会社のPRに全くなっていないことです。
これはSNSを若い子に丸投げしたり、採用に詳しくないTikTok運用代行会社に丸投げしたときによく起こります。
とりあえずエンタメ系動画を上げてバズらせましょう!と言っても、ほとんど効果はありません。
それどころか過激な方向性に進み、炎上や悪いイメージを持たれることもあります。
バズ狙いではなく、しっかりと目的を決めて会社の強みが伝わる動画にしましょう。
関連記事:企業のTikTok採用アカウントでの炎上事例3選!原因と対策も徹底解説
②「誰に」「何を」伝えたい動画なのかわからない
2つ目は、「誰に」「何を」伝えたい動画なのかわからないという失敗です。
こちらは、SNSにあまり詳しくない採用担当者が運用した場合にありがちです。
とりあえず、インタビュー動画を取ってみたけど、全員言ってることや会社の強みがバラバラなど。
もちろんそれでも、社内の雰囲気を見せることが出来るので一定数効果はあります。
ただ、しっかりとペルソナを決めて、何を伝えたいのか一貫して見せることが重要です。
関連記事:採用SNS運用の始め方を6STEPで解説~戦略立案から実行まで~
③編集ノウハウがなくクオリティの低い動画になっている
3つ目が、編集ノウハウがなくクオリティの低い動画になっているという失敗です。
これは、自社で動画作成をしたことがないのに、完全自社運用を行っている企業にありがちな失敗です。
編集がショート動画の要点を抑えていない。そもそも編集を一切していないアカウントもあります。
自社運用をしたことが無い場合、まずは外注を使ってみる。その後自社運用をするという流れがオススメです。
採用特化のSNS運用代行なら株式会社kanaLにご相談ください
- 自社だったらどういった運用が出来るの?
- 最近始めてみたんだけどあんまりうまくいっていない
- そもそも自社はSNS採用をやるべきなの?
- 他の会社に依頼しているけどセカンドオピニオンをしてほしい
SNS採用についての悩み/課題があるのであれば、まずは弊社にご相談下さい。1時間ほど無料相談が可能です。
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- 採用SNSオススメの企画50選
- 採用SNS運用開始前の初期設計シート
- 貴社にオススメのSNS企画
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まとめ
採用のショート動画は、近年かなり注目されています。
特にショート動画SNSであるTikTokやInstagramは若手採用を行うのであれば必須ともいえる採用手法になっています。
確かに、作成に手間がかかったりと、少し面倒な採用手法ではありますが、その分ブルーオーシャンな採用戦略でもあります。
まずは一度弊社に採用SNSの相談をしてみてください。
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