- 採用SNSを始めようと思うんだけどなんの数値を追えばいいの?
- 採用SNSで報告をしないといけないけど何の数字を報告すればいいの?
- 採用SNSの分析と改善施策ってどんなのがあるの?
採用SNSを運用していてしばらくたつと、分析/改善や効果測定が難しいことに気付きます。
企業が継続的に成果を出すためには、「感覚ではなくデータに基づいた運用」と適切な施策が重要になります。
ただ、他の業務もある中でしっかり分析を行い改善するのは、なかなか手間がかかりますよね。
そこで今回は、採用特化のSNS運用代行事業で、中小企業の採用支援を行っている僕が、絶対に押さえておくべき数字と改善施策について解説していきます。
目標に置くべき数値や、余裕があったら分析するべき数字までしっかり解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
関連記事:採用SNS運用の始め方を6STEPで解説~戦略立案から実行まで~

玉垣 侑也
楽天グループ株式会社を退職後、採用特化のSNS運用代行会社である株式会社kanaLを設立。中小企業の採用SNSの支援を行っている。
採用SNSでの効果測定の方法
まずそもそも採用SNSでの効果測定の方法はどうするの?という疑問を持っている人もいるでしょう。
結論から言うと3つパターンあって、応募者・入職者へのアンケート/SNSのインサイト画面/その他の指標。
それぞれ詳しく解説していきます。
①応募者・入職者からアンケートを取る
まず1つ目は、応募者・入職者からアンケートを取ること。
応募フォームに、どこを見ましたかという項目をつけるのが重要です。
というのもSNS専用の応募フォームを作っても、正しい効果測定は出来ません。
SNSで知って、Google検索をして、別のサイトから申し込むパターンもかなり多いです。
業界や職種、雇用形態にもよりますが、50%以上はSNSだけでは申し込みません。
なので、原始的ではありますが、弊社が支援している企業では応募者全員にアンケートを取ってもらっています。
そうすることで、SNSからの流入とそうでない流入の正しい効果測定を行うことが出来ます。
②SNS内のインサイトを用いる
次に2つ目は、SNS内のインサイトを用いるということです。
SNSのインサイトとは、アカウントのパフォーマンスや、ユーザーの反応を分析するためのツール。どのSNSにも機能として用意されている。
投稿のリーチ数(再生数)や、フォロー数、反応率(いいねや保存など)を見ることが出来ます。
③その他の指標を使う
3つ目は、その他の指標を使うという方法です。
求人媒体の閲覧数の数値推移を見たり、公式HPのアクセス解析ツールであるGoogleAnalyticsを見たり、検索数がわかるGoogleサーチコンソールを見たりします。
というのも、採用SNSだけを見て応募することは少ないため。
採用SNSで知って、Google検索で調べて、応募をするという流れが1番多いです。
なので、その他のサイトの閲覧数を見なければ、採用SNSの正しい効果測定は出来ません。
採用SNSで目標として置くべき数値【KPI】
採用SNSを導入する際にも、分析をする際にも検討しなければいけないのが、「採用SNSで何を目標数字とするか」です。
採用SNSの数値目標(KPI)をどこに置くかは、企業の状況や持っている課題によって異なります。
代表的な数値目標例を5つ紹介します。先にすべて紹介すると以下の5つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- SNSからの応募数/採用数/入社数/定着率
- 採用サイト/採用媒体のPV数(SNS運用前データとの比較)
- プロフリンククリック数
- 再生数
- フォロワー数
①SNSからの応募数/採用数/入社数/定着数
まず最も理想的な数値目標の建て方は、SNSからの応募数/採用数/入社数/定着数を計測することです。
ただ、この計測をするためには、応募者全員にどこを見て知ったのか、見た採用手法はどこなのかをしっかりとヒアリングすることが必要です。
会社の規模的にいちいち応募段階でアンケートを取っていられないということもあるでしょう。
その場合、例えば採用後にアンケートを取ったり、面接後にアンケートを取ったりと、あと段階での計測をする場合もあります。
②採用サイト/採用媒体のPV数(SNS運用前データとの比較)
2つ目は、採用サイト/採用媒体のPV数(ページビュー数)で効果測定をする場合もあります。
応募の前段階の認知が獲得できているのか、という指標になります。
この指標を目標値とすることで、応募には至ってないが、興味は持ってくれた人の数を測定することが出来ます。
ただし、同時期にSNS運用以外の施策(CMや広告など)を実行していた際に、他の施策との効果測定のすみわけが難しいというデメリットもあります。
③プロフリンククリック数※注意
3つ目は、SNS内の機能で計測できるプロフリンククリック数です。
InstagramでもTikTokでもリンクをタップされた回数を見ることが出来ます。
単純にSNSから直接サイトを見た数を計測できるので、一見いい目標値に感じます。
ただ、多くの場合、投稿を見る→Google検索で調べてみる。という流れを取るので、正確な効果測定には向きません。
あくまで、目安の値として数値計測をするのがオススメです。
④再生数:どれだけの人に見られたか※注意
4つ目は再生数です。SNS内で目に見える数字として、どれだけの人に投稿が見られたかを目標値として置く場合があります。
もちろん大事な指標ではありますが、再生数のみを見てしまうとバズるような浅い企画になってしまいがちです。
あくまで1つの参考値として置いておくことをオススメします。
⑤フォロワー数:どれだけの人が興味を持ってくれたか※注意
5つ目はフォロワー数です。こちらも目に見えやすい数値ですよね。
もちろんフォロワー数も大事な指標ではありますが、フォロワー数のみを見ることはオススメしません。
魅力を伝えて応募に繋げるという意識が下がり、バズ狙いの投稿が増えてしまいがちです。
ただ、フォロワー数というのは、目に見えて成果を感じやすい数字でもあります。
社内の協力や理解を得るためにもフォロワー数を確保するための施策を打つことは、企業の採用アカウント運用で大事な側面もあります。
可能であれば、SNSからの応募数/採用数/入社数/定着数をアンケートで計測する。
難しければ、採用サイト/採用媒体のPV数。
それも難しければ、参考値としてSNS内の数値で目標数値を立てる。
採用SNSで成果が出ない時の改善施策例
次に「採用SNSで成果が出ない、ヤバイどうしよう」と思っている採用担当者向けに、改善施策の例を紹介します。
結論からいうと、弊社で提案している改善施策としては5パターンあります。
先にすべて優先順位順に上げてしまうと以下の5つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- 投稿の見直し
- SNS広告の実施
- 訴求軸の見直し
- 採用ターゲットの見直し
- SNS外の施策の実行
関連記事:採用SNS運用の始め方を6STEPで解説~戦略立案から実行まで~
優先順位①:投稿の見直し
まず1つ目は投稿の見直しです。
自社運用をされている企業様の多くは、SNSで需要のない企画をしているか、投稿の質が悪いかどちらか。
たまに、バズってはいるけど、採用に繋がらない企画をしている場合もあります。
そのため投稿ごとに反応が良かった投稿・悪かった投稿を洗い出して、投稿の見直しをしてみるといいですね。
第三者に見せて、これって何が問題だと思う?と聞いてみるのもありです。
ぜひ弊社に1度相談してみてください。
優先順位②:SNS広告の実施
2つ目はSNS広告の実施です。
投稿内容は良いのに成果が出ない。という際、期待している成果の時間軸が異なっていることが多いです。
SNSは成果が出るまでに時間がかかります。
3か月~6か月で成果を出さなければ、次の決裁が下りないという場合、SNS広告の実施を検討してみるのがオススメ。
強制的にターゲットに届くので、短期で成果が出やすいのと短期で効果測定をしやすいというメリットがあります。
優先順位③:採用ターゲットの見直し
3つ目は採用ターゲットの見直し。
SNSでアプローチしたい採用ターゲットを間違っている可能性があります。
例えば、採用ターゲットが狭かったり、そもそも自社に来てくれない高望みの希望である可能性もあります。
一度、SNSから採用したい条件を洗い出してみるのがオススメです。
優先順位④:訴求軸の見直し
4つ目は訴求軸の見直しです。
SNSで伝えたい自社の強みはなんなのか?ということを検討しなおす施策。
もしかするとありきたりな強みで埋もれていたり、SNSで伝えづらい強みだったり、採用ターゲットに刺さらない強みの可能性もあります。
自社の伝えたい強みってなんだっけ?というところから、考え直してみるがオススメです。
⑤SNS外の施策の実行
5つ目はSNS外の施策の実行です。
というのも何度も言っている通り、採用はSNSだけで完結することは少ないです。
- SNSで知る→採用媒体を見る→応募する
- 採用媒体で知る→SNSを見る→応募する
- スカウトメールで知る→SNSを見る→公式HPを見る→応募する
いろいろな経路が考えられます。なので、SNSだけの施策で終わらせるのではなく、他の媒体の改善も実行するといいでしょう。
例えば、他の施策を拡大する/採用HPの文言を修正する/そもそも条件面を見直すなどなど、
採用施策はSNSだけではありません。総合格闘技のような考えで、全体の最適化を行いましょう。
採用SNSの正しい改善PDCAを回す運用体制づくりの方法
成果が出なかったときの改善施策検討ももちろん重要です。
ただそれ以上に、採用SNSの正しい改善を繰り返す仕組みづくりの方がより重要です。
そこで今回は、適切に改善PDCAを回せる運用体制作りの方法を3つ紹介します。
先にすべて紹介してしまうと以下の3つ。それぞれ詳しく解説していきます。
- 正しい採用SNS戦略を立てる
- 毎月の報告体制を整える
- 採用SNS運用代行会社に依頼するのも手
①正しい採用SNS戦略を立てる
まず1つ目は、正しいSNS戦略を立てることです。
自社運用でよくあるのが、場当たり的な改善に終始してしまうこと。
「誰に」「何を」「どのように伝えるのか」初期戦略の計画立てをしっかり行いましょう。
弊社の場合は、毎月の改善に加えて何か月ごとに、この部分を見直すといった改善の計画まで立てています。
ぜひ長期的な運用を行うために、計画の段階でしっかりと練っておきましょう。
関連記事:採用SNS運用の始め方を6STEPで解説~戦略立案から実行まで~
②毎月の報告体制を整える
次に2つ目は毎月の報告体制を整えることです。
特に自社運用の場合、責任者と実行者の線引きがあいまいになりがちです。
(SNSは若い人に任せておけばいいだろうという、企業側の甘えの部分もあります。)
そのためあまり報告のための数値分析という作業を行わない企業も多いです。
いまいちよく理解できないとしても、毎月報告を受ける体制を整えることは改善を繰り返す仕組みを作るために必要。
③採用SNS運用代行会社に依頼するのも手
3つ目は、弊社のような採用SNS運用代行会社に依頼してしまうのも1つの手です。
SNSは手間がかかる作業です。ノウハウも必要です。進捗管理も必要です。
他の採用業務がある中で、SNSを正しく運用するのは現実的ではありません。
採用SNS担当者を1人雇う代わりに、採用SNS運用代行会社に依頼して任せるというのも選択肢に入れておくのがオススメです。
採用SNSで測定しておくと改善に役立つ投稿の反応数値
今まではアカウント単位での話をしていましたが、もし余裕があれば投稿単位での数値分析をしておくのがベストです。
投稿単位で数値を管理しておかなければ、投稿の改善施策を打つことが出来ません。
投稿の数字で見ておくべきは以下の5つです。
- 投稿ごとの閲覧数
- 投稿ごとのコメント数
- 投稿ごとのプロフアクセス数
- 投稿ごとのフォロー数
- 投稿ごとの再生時間/再生率(動画のみ)
この5つを抑えておくと、反応の良い投稿と悪い投稿の分析がしやすくなります。
【テンプレート】採用SNS用の数値分析シートの共有
最後に、弊社が実際に使っている採用SNS用の数値分析シートを共有いたします。
投稿ごとの分析、アカウントごとの分析、KPI管理が出来るGoogleスプレッドシートになります。
ぜひお受け取り下さい。
採用特化のSNS運用代行なら株式会社kanaLにご相談ください
- 自社だったらどういった運用が出来るの?
- 最近始めてみたんだけどあんまりうまくいっていない
- そもそも自社はSNS採用をやるべきなの?
- 他の会社に依頼しているけどセカンドオピニオンをしてほしい
SNS採用についての悩み/課題があるのであれば、まずは弊社にご相談下さい。1時間ほど無料相談が可能です。
採用TikTok/採用Instagram/採用公式LINEの運用代行を行っております。
無料相談の予約をしてくださった方には、以下の3つの特典を差し上げます。
- 採用SNSオススメの企画50選
- 採用SNS運用開始前の初期設計シート
- 貴社にオススメのSNS企画
ぜひ1度弊社にご相談ください。
まとめ
採用SNSは初めから完璧な運用が出来る事はほとんどありません。
長期的な施策として運用していくことが重要です。
企業が継続的に成果を出すためには、「感覚ではなくデータに基づいた運用」と適切な施策を打つ必要があります。
今回の記事をもとに採用SNS運用が成功する企業が増えれば幸いです。
コメント